シリコンラバーヒーターとは何か
シリコンラバーヒーターは、1965年頃にNASAが初めて月に行く時に作られたロケット開発がきっかけで生まれました。
上下2枚のガラスのクロスに、カレンダー加工を施したシリコンゴムの2枚のシートからできています。
薄い形状で熱応答性にすぐれ、温度域も幅広くてマイナス50度から250度と対応しています。
柔軟性も高いため、円筒・曲面に巻くなど、被加熱物に完全にフィットさせることが可能です。
一般的なカーボンタイプとは違い、被加熱物の形状に合わせて円形・三角形・穴あき等自由に製作できます。
独特な製造方法なので1枚からでも短い期日で作成可能です。
さまざまな業界で、機器部品・設備用として活用ができ、軽量化・小型化にも対応。
接着も簡単で、標準タイプでは、100度以下では両面接着テープ、100〜150度ではシリコン接着剤を使用します。
耐熱タイプなら最高250度で使用でき、接着には300度耐熱接着剤を用います。
ほとんどの面状発熱体は、カーボンが主な成分ですが、シリコンラバーヒーターは安定したニッケル合金抵抗線をパターン化しているので、使用するのも安心です。
シリコンラバーヒーターの使用用途としては、紙やプラスティックのヒートシール・タンクやパイプの保温・油タンクやポンプの凍結防止・食品自動販売機、そしてCFRP(Carbon fiber reinforced plastics)の成形加工用・熱収縮チューブの加熱など多岐にわたります。